インタビュー|ao ― ヒカリ ノ カケラ

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“明るくて社交的”と見られることが多いaoさん。  
けれど実際には静かな時間を大切にしながら、光をテーマに作品を生み出してきました。
その背景にはどんな思いがあるのでしょうか。

Q. 本当のご自身について、誤解されることも多いのでは?

“明るくて社交的”初対面の方には本当によく言われるんですが、実際は全く逆なんです。  
きっとそう思われるのが怖くて、自分を隠しているのかもしれませんね。
安心できるのは1人でいるときで、学生時代は皆でワイワイ騒ぐこともありましたが、結局は1人に戻ってきてしまう。
暗いとかそういうことではなく、ただ自分の心が落ち着ける場所がそこにあったんです。

Q. その内面の静けさが、作品に表れているのでしょうか。

きっかけがあったのかどうか、自分でもわかりません。  
ただ、いつからか常に「光」を探すようになっていました。
もうダメだと思うときでも、人は本能的に希望を求めるものだと思うんです。
だから、私の作品には光をテーマにしたものが多いんです。
どんな人にも「希望を忘れないでほしい」という思いを込めています。

Q. 光を込めた作品が、多くの人を温かく照らしてきたのですね。

もちろん、絵ひとつで人生が変わるわけではありません。  
でも、見てくれる人がその光に少しでも導かれたら…と心から願っています。
そういう思いで、ひとつひとつ作品を作り続けてきました。

Q. 苦労も多かったのでは?

数え切れないほど苦労はありました(笑)。  
でも、それを話すよりも今は楽しい瞬間を大事にしています。
一人でいる時間に安心感を覚える自分ですが、
ときどき友人と大笑いできる出来事があると、その対比がより鮮明に記憶に残るんです。

Q. 制作の合間に、どんなことをして気分転換していますか?

私はけっこう単純で(笑)。お気に入りの音楽を聴いたり、コーヒーを淹れて窓の外をぼんやり眺めるだけでリフレッシュできます。  
それと、実は大の犬好きなんです。SNSでわんちゃんを眺めては、つい頬がゆるんでしまうんですよ。

Q. これまでの中で、特に印象に残っている体験はありますか?

ある展示で、小さなお子さんが作品をじっと見つめていたんです。  
しばらくして「ここに光があるね」と指を差してぽつりと言ってくれて…。
大人のように難しい言葉じゃなくて、まっすぐな感性でそう伝えてくれたことが、本当にうれしかったんです。 あの一言は今も大切な宝物のように心に残っています。

Q. これから挑戦してみたいことはありますか?

今までずっと光にこだわってきたので、あえてモノクロで表現するのも面白いかもしれません。  
それから、人の笑顔を撮ることにも挑戦したいです。
新しい表現を通して、また別の形で「光」を見つけられると思うから。







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